プログラム構成モデル研究チーム
プログラム構成モデル研究チーム
当研究チームでは主に「京」の大規模なデータストレージを活用するためのソフトウェアを開発しています。
普通のパソコンに搭載されているハードディスクの数千倍にもなる「京」の大規模なストレージには「京」を使ったシミュレーションの結果など、非常に多くの巨大なデータが日々生成されています。コンピュータを使ったシミュレーションは計算をするだけでなく、その計算結果であるデータを専門家が解析することによって初めて意味のあるものになりますが、これだけ巨大なスパコンによってシミュレーションが非常に高速にできるようになったため、解析しなければならないデータも非常に巨大なものになっています。そのような巨大データを解析するためにはこれまでと同じようにデータを扱っていては効率が非常に悪くなってしまいますが、当研究チームでは「京」ならではの特徴を生かした高速化を実現したソフトウェアを開発しており、これによってシミュレーション結果の解析を効率良く進められるようにすることを目標としています。
また「京」に限らず将来のスーパーコンピュータ実現に向けた様々な基礎的および応用的研究も計算科学研究機構内外の共同研究者とともに進めています。スーパーコンピュータはこれまで10年で1000倍という非常に早いスピードで発展してきています。一方でこれまでの発展を支えてきた様々な技術が限界に近づいてきており、これまで以上に技術革新が必要とされています。当研究チームでも将来のスーパーコンピュータの実現につながるような研究開発を推進しています。
(丸山 直也)
*データストレージ:コンピュータ内でデータやプログラムを記憶する装置
2012年11月30日発行