プロジェクト紹介Introduction
2020年頃の本格稼働を目指し、新たなスーパーコンピュータのプロジェクトが始動。
フラッグシップ2020プロジェクトは、世界トップレベルのコンピュータ・シミュレーションの実現を通し、
社会が抱える複雑な課題の解決とサイエンスの探求に挑みます。
フラッグシップ2020プロジェクト
フラッグシップ2020プロジェクトは文部科学省が推進する事業です。
社会やサイエンスの課題の解決を加速する“協調設計: Co-design”
さまざまな分野の課題解決のため活躍が期待される新たなスーパーコンピュータの開発 。高性能と使いやすさの両立のため、開発者とユーザが協力して、ハードウェアの設計段階から、実際に使用するアプリケーションを想定。ハードウェアとアプリケーションの協調設計: Co-design(コデザイン)を行います。
達成できることFocus areas
「京」が切り拓いてきた数々の研究。さらなるブレークスルーを生み出すために、ポスト「京」で重点的に取り組む9つの課題が選ばれました。
より大規模で、より詳細なシミュレーションを通して、世界の研究をリードし、社会やサイエンスの課題解決を狙います。
各研究課題を実施する日本の大学や研究機関は2015年から活動を開始。新たな未来を創りだそうとしています。
健康長寿社会の実現
防災・環境問題
エネルギー問題
産業競争の強化
基礎科学の発展
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宇宙の基本法則と進化の解明
萌芽的課題
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基礎科学のフロンティア - 極限への挑戦
基礎科学のフロンティア-極限への挑戦
極限を探究する基礎科学のフロンティアで、実験・観測や「京」を用いた個別計算科学の成果にもかかわらず答えの出ていない難問に、ポスト「京」のみがなし得る新しい科学の共創と学際連携で挑み、解決を目指す。
基礎科学の挑戦―複合・マルチスケール問題を通した極限の探求
(久保百司 東北大学金属材料研究所)これまでに、材料の破壊、地震、大気・海洋の変動、火山噴火、マグマ、観測困難な極限物性など、極限を探求する科学は「京」等を使った大規模計算により各分野で大きく進展した。
これに対し本課題では、この個別理解を基に、未解決で残された異なる階層をつなぐ複合・マルチスケール問題に対して、計算精度・計算可能性の限界突破に挑戦する汎用的手法を開発するとともに、学際連携を通して解決する。これら問題の解決により、基礎科学のフロンティアの開拓と人類的課題の解決を実現する。極限の探求に資する精度保証付き数値計算学の展開と超高性能計算環境の創成
(荻田武史 東京女子大学)ポスト「京」において、基礎科学における極限を探求するための革新的かつ横断的な計算基盤を構築する。高速性のみではなく、計算結果を精度保証し、必要に応じて高精度化することが可能な超高性能計算環境を創成する。
複合相関が織りなす極限マテリアル-原子スケールからのアプローチ
(松下雄一郎 東京大学大学院)極限環境下でのマテリアルの原子論的シミュレーションにより、従来とは質的に違う現象に挑戦する。
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複数の社会経済現象の相互作用のモデル構築とその応用研究
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太陽系外惑星(第二の地球)の誕生と太陽系内惑星環境変動の解明
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思考を実現する神経回路機構の解明と人工知能への応用
ポスト「京」の開発Development of Post K Supercomputer
テクノロジーの未踏領域へ向かうスーパーコンピュータの開発。
目指すのは世界を変えるシミュレーションの実現です。
石川プロジェクトリーダーからのメッセージ
フラッグシップ2020プロジェクト(ポスト「京」開発)
プロジェクトリーダー 石川 裕(いしかわ ゆたか)
2020年代に解決すべき社会的・科学的課題に貢献するスーパーコンピュータとしてポスト「京」の開発が始まりました。ポスト「京」が完成すると、「京」コンピュータで1年もかかる問題が数日で解けるようになり、スーパーコンピュータの活用範囲や使い方の可能性が大きく拡がります。ライフサイエンス、防災・環境、エネルギー、ものづくり、基礎物理分野などの課題を解決する道具として期待されています。
これを実現するためには、技術面でもさまざまな挑戦があります。ポスト「京」の開発では、高性能電力比、高生産性、高信頼性を有し使い勝手の良いスーパーコンピュータの実現を目指します。このために高いアプリケーション性能を低い消費電力で実現するハードウェア・ソフトウェアの開発、容易にポスト「京」の能力を引き出すためのアプリケーション開発支援ソフトウェアの開発、最先端微細加工技術を採用するとともに故障率上昇を抑え「京」と同程度の信頼性・耐故障性を実現するハードウェア・ソフトウエアの開発を行います。
2020年頃から一般利用を開始する予定です。皆様のご期待に応えられるよう、関係者一同全力で取り組んでいます。ぜひご期待ください。
ポスト「京」の開発 プロジェクトチーム
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システムソフトウェア
開発チーム
チームリーダー石川 裕
ハードウェアを管理・制御するシステムソフトウェアを開発。最適な実行環境を提供する。国際協力も推進中。
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アーキテクチャ開発チーム
チームリーダー佐藤 三久
開発担当企業と協力し、アーキテクチャの設計・開発に加え、スパコンを使いこなすためのプログラミング環境を研究開発。
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アプリケーション開発チーム
チームリーダー富田 浩文
9課題の研究で使用する代表的なアプリケーションの性能評価と高速化を通し、他チーム・機関と協同でコデザインに取り組む。
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コデザイン推進チーム
チームリーダー牧野 淳一郎
ハードウェアとアプリケーション性能の最大化を狙い、設計初期からコデザインを進める。新しいアルゴリズムの研究も行う。