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ブラックホールの蒸発と情報問題

[ 2014年07月15日 ]

ブラックホールは古典的には光さえも出ることのできない強重力場の領域であるが、量子効果によってPlanck分布に従う輻射をすることがHawking によって示された。その結果、ブラックホールは最終的には蒸発し、重力崩壊した星の初期情報は熱的混合状態になり、散逸するように見える。つまり、情報が 喪失する。Hawkingがこの問題を提示してから40年が過ぎ、その間、多くの研究者が様々な試みをしてきたが、未だにその決定的な答えはない。近年で は、Firewallのアイデアに代表されるように、これまでのブラックホール描像が変更を強いられてきており、非常に面白くなってきている。 本講義では、非専門家向けに、Einstein方程式の見方や古典的なブラックホールの紹介から初めて、従来のHawking輻射の導出や情報喪失問題の 意味を説明し、そしてどのように情報が返ってくるのかを1つのモデルを用いて解説する。そこでは、崩壊する物質、発生する輻射、そして時空のすべてが相互 作用し、その結果、従来のブラックホールの描像とは大きく異なる物理現象を見ることができる。本講義では、この物質と時空の間の相互作用によるダイナミク スのもたらす非自明な物理現象を強調したい。

ブラックホールの蒸発と情報問題
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講師プロフィール ブラックホールの蒸発と情報問題
名前:横倉 祐貴 所属:京都大学基礎物理学研究所 研究員

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