理化学研究所 計算科学研究機構

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第107回

第107回
日時: 2017年2月15日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目: その天気予報の雨のシミュレーション、どれくらい当たってるの?調べてみよう!
・講演者: 粟津 妙華(データ同化研究チーム)
※発表は日本語、スライドは英語。

講演要旨: 詳細を見る

実際の雨の観測値と予測シミュレーションを見比べたとき、どのようにシミュレーションを評価したら良いでしょうか?雨が降る領域の場所や形を総合的に判断して、評価できるものでしょうか?実は、現在よく使われている雨のシミュレーションを検証する手法は、雨が降る領域の形や、場所のずれなど、私たち人間の感覚で得られる評価を直接考慮していないものでした。これらの手法は、雨が降る領域の形を完璧に予報できたとしても、わずかに位置がずれれば、私たち人間の目で見るとよくあっているように見えても、低い評価を与えてしまいます。
そこで私たちは、画像解析の手法を応用して、雨が降る領域の場所や形を使って検証する手法を開発しました。人がするような総合的な評価をするために、近くにある雨領域を統合し、その統合した領域内の形や位置ずれを計算する手法です。提案手法は、これまでの手法では表現できなかった形と位置ずれを評価できるようになりました。さらに、これに色をつけて可視化することで、直観的な評価を行えるようになりました。