理化学研究所 計算科学研究機構

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第120回

第120回
日時: 2017年9月13日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目:金星大気循環の高解像度シミュレーション
・講演者:樫村 博基(神戸大学 惑星科学研究センター(CPS))
※発表・スライド共に日本語

講演要旨: 詳細を見る

金星は地球の双子星とも呼ばれており、両者の惑星半径や表面重力はほぼ同じである。一方、金星の自転周期は243地球日と非常に長く、固体部分はゆっくりと回転している。ところが、金星の大気は約4地球日で自転軸周りを1周しており、自転の約60倍も速く回転している。この高速東西風は、4日循環あるいはスーパーローテーションと呼ばれている。金星大気スーパーローテーションのメカニズムを解き明かすために、全球大気モデルを用いた、数値シミュレーションが行われてきた。本発表では、これまでの金星大気循環のシミュレーション研究を簡単に振り返るとともに、近年実施してきた高解像度シミュレーションの結果を紹介する。特に、我が国の金星探査機「あかつき」の最新の観測結果から示唆されている、惑星規模のストリーク構造に着目し、その成因について考察する。