理化学研究所 計算科学研究機構

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スパコンで高解像度の津波モデルを用いてリアルタイムに浸水を解析~津波警報を高度化し、災害に強い都市づくりに貢献~

東日本大震災の際には、地震発生から3分後に出された津波の高さの予報値を実際よりも低く見積もっており、リアルタイムでの推定方法に大きな課題が残りました。また、津波の高さだけではなく浸水範囲などの情報の必要性も指摘されました。今回、東北大学と富士通研究所の研究チームは、従来よりも解像度の高い(5メートル四方の単位で見分けられる)津波モデルを開発しました。地震発生時の観測データから推定される津波の発生源を入力することで、短時間で津波の浸水状況を予測可能です。このモデルを「京」で実施・検証したところ、従来ワークステーション(研究開発用のコンピュータ)で数日を要した計算が、数分以内に完了できることが分かりました。本技術を用いると津波の浸水状況をリアルタイムにかつ詳細に予測できるため、より適切な災害対策が期待されます。

※津波モデル…シミュレーションを用いて津波を解析するためには、津波が起こる様子を数式を使って表す必要がある。津波を表すための数式の集まりを「津波モデル」という。

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