アカデミアからのメッセージ~名古屋大学 教授 益川 敏英~
「計算機科学に思うこと」
私は純粋の理論物理屋で計算機を用いて仕事をしたことは殆どないが、大学院の時に少し勉強をしたことが有る。
そのときに感じたことは、計算機シミユレーションは理論とも実験とも違う第三の分野だ、と思ったことである。
乱流の有る局面をモデル化する。理論的解析には近似の問題がつきまとう。
これに対して実験は現象の細部まで観察できない。これに対して計算機シミュレーションは近似の問題は有るが起きている現象を任意の視点から具に見られる。
三者は独立な互いを補完する分野だと感じた。
計算科学研究機構に大いに期待しています。