銀河形成とダークマター
[ 2012年11月20日 ]
宇宙マイクロ波背景輻射の温度揺らぎの詳細な観測や、 銀河の大規模構造、Ia 型超新星爆発の観測により、平坦低密度なコールドダークマターモデル (ΛCDM)が宇宙の標準モデルとして確立した。本講義ではまず、ダークマターの自己重力によって宇宙の構造形成がどのように進むのかを線形理論にもとづいて簡単に解説する。 次に、宇宙論的シミュレーションにより、特に銀河よりも小さなスケールで指摘されていたΛCDM モデルの問題点を紹介する。そして、これらの問題点が重力源としてはマイナーな要素であるガスや星等がからむ物理過程を考慮することによってどのように解決され得るのかを説明する。特に、超新星爆発等の「フィードバック」によりガスが銀河から抜けることにより、ダークマターハローの中心部の密度分布が受ける影響を中心に解説したい。最後に、現状の銀河形成シミュレーションの問題点や将来の展望についても時間があれば触れたい。
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講師プロフィール | |
名前:岡本 崇 | 所属:筑波大学計算科学研究センター 准教授 |
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