開催報告: 2013 International Summer School in New York
AICSは、欧州や米国の組織(PRACE, XSEDE)と共同で、若手研究者を対象にした国際サマースクール“International Summer School on HPC Challenges in Computational Sciences”を2013年6月23日(日)~28日(金)にニューヨーク大学にて開催しました。
本サマースクールは、学生や若手研究者を対象に、HPC関連分野の第一線の研究者による講義や実習を通して、より広い視点で新たな知見を得る機会を提供するものです。さらに、同世代間の国際交流を深め、今後のHPC分野の発展を担う国際的人材の育成、輩出に寄与することを目的として開催しました。公募及び選考の結果、15カ国から74名が集まり、内、日本からは11名が参加しました。女性の参加者は全体の2割となりました。
マンハッタン内にあるニューヨーク大学の宿舎と校舎を利用させていただき、ほぼ1週間、講師と参加者は三食をともにしながら過ごしました。主に午前中は講義、午後は実習やポスターセッションなどを行いました。
さらに、本サマースクールでは、講師1名につき3~4名の参加者を割当て、講師はそれらの学生や若手研究者のメンターとして、より積極的に交流を図っていただくことを試みました。専門分野や経験も国籍も違うため、初めは緊張した様子でしたが、メンターを軸に、徐々に同じメンターを持つ参加者同士の交流も深まり、お互いの将来展望や今後のHPC業界の課題、ひいては共通の趣味を発見するなど、個人的な関係性を築くこともできたようです。参加者たちが研究上の難問にぶつかった際に、こういった交流が、新たな視点で解決の糸口を探るきっかけとなったり、これまでありえなかった分野間の共同研究が始まったりすることで、ブレイクスルーが生み出されるかもしれません。
来年はヨーロッパで6月頃に開催する予定です。今回の参加者の声を聴きながらよりよいスクーリング等を行い、AICSも積極的に人材育成に貢献していきたいと考えています。
【関連リンク】
※サマースクールの公式ウェブページ
※サマースクールの参加者募集案内
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