第1回 スパコンを知る集い in 大阪 〜「京」、そしてその先へ〜 開催報告 (2014年9月28日)
2014年9月28日(日)に「スパコンを知る集い in 大阪」をエルセラーンホール( 大阪市北区堂島1丁目5番25号 )において開催しました。
今回、159名の方にご参加いただきました。ありがとうございました。
各講師のプレゼンテーション要旨につきましては、こちらからご覧いただけます。プレゼン資料ついては下記のプログラムの中にPDFファイルで置きましたので、ダウンロードしてご覧ください。
なお、当日回収させていただきましたアンケート調査の結果はこちらをご覧下さい。次回以降の開催の際の参考とさせていただきます。ご協力ありがとうございました。
■概要
- 講演会名:スパコンを知る集い in 大阪 ~「京」、そしてその先へ~
- 主 催:理化学研究所 計算科学研究機構
- 後 援:大阪府・大阪市
- 開催日時:2014年9月28日 日曜日 13時30分~16時(受付13時〜)
- 開催場所:エルセラーンホール
( 大阪市北区堂島1丁目5番25号 )
■プログラム
13時30分~13時35分 | 主催者挨拶 米澤 明憲理化学研究所 計算科学研究機構・副機構長 |
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13時35分~13時50分 | 『技術の壁を突き破れ!~スーパーコンピュータ「京」の開発~』ビデオ上映 |
13時50分〜14時20分 | 参加者からの質問コーナー ■お申込み時にいただいた疑問、質問についてスペシャリストがお答えします |
14時20分~14時35分 | 休憩 |
14時35分~15時05分 | 陰山 聡先生 きまぐれな地球と律儀な太陽 神戸大学 システム情報学研究科 計算科学専攻・教授 |
15時05分~15時15分 | 質疑応答 |
15時15分〜15時45分 |
杉田 有治先生 スパコンで化学する 理化学研究所 計算科学研究機構・チームリーダー |
15時45分~15時55分 | 質疑応答 |
15時55分〜16時 | エンディング |
■講演要旨
陰山 聡
神戸大学 システム情報学研究科
計算科学専攻・教授
杉田 有治
理化学研究所 計算科学研究機構
チームリーダー
スパコンで化学する
~化学反応から細胞内のタンパク質の動きまで~
化学というと、白衣を着て実験室で新しい化合物を合成したり測定したりする学問という印象が強いと思います。近年、スパコンを使った化学、いわゆる「計算化学」が化学における新しい方法として注目を集めるようになってきました。実際、昨年度のノーベル化学賞は計算化学の方法論を開発した3人の研究者に与えられています。本日のお話では、このノーベル化学賞を受賞した業績をできるだけわかりやすくお伝えするとともに、「京」などの最新のスパコンを用いた研究についても紹介したいと思います。特に、小さすぎて顕微鏡などを用いた実験的手法では見る事のできない細胞内のタンパク質やDNAなどの分子運動の解析にまでスパコンは使われています。このような計算が私たちの生活に今後どのように役立つのでしょうか。皆さんと一緒に考えたいと思います。
■質問コーナーの様子
※皆さまからいただきましたご質問の代表的な回答を、準備ができたものから、ウェブページに公開予定です
■アンケート調査結果
※159名中134名が回答
※各問いをクリックすると拡大します
■お問合せ先
独立行政法人理化学研究所
計算科学研究機構 広報国際室 担当:清田
TEL:078-940-5596
E-mail:shirutsudoi[at]riken.jp([at]を@に修正後お送りください)
URL:http://aics.riken.jp/shirutsudoi
印刷用チラシデータはこちらからダウンロードしていただけます。【pdf 1.0MB】
きまぐれな地球と律儀な太陽
~方位磁石が反転する世界をスパコンで再現する~
方位磁石が北を指すのは、地球が磁場(=地磁気)をもつからです。78万年前、地磁気に劇的な変化が起きました。南北の反転です。方位磁石のN極の針は現在では北を指しますが、この逆転が起きる前では、今とは逆に南を指していたのです。地球の長い歴史の中で、このような地磁気の反転はこれまで何度も起きたことがわかっています。しかしその頻度は一定でなく、とても気まぐれです。次の逆転がいつ起きるのか誰にも予想できません。一方、太陽も北半球と南半球とで逆の極性分布を持つ磁場を持っていて、時間が経つとその分布が反転します。ところが、太陽磁場の反転はとても規則的で、約11年の周期を律儀に守っています。このような磁場の逆転現象はなぜ起きるのか?そもそも地球や太陽はどうして磁場を持つのか?そういった疑問に答えるためには京をはじめとするスーパーコンピュータが欠かせません。