2015年07月29日更新
2つの中性子星の合体とブラックホールの進化過程に新解釈
~「京」で磁場が増える仕組みを解明~
ブラックホールの成り立ちには分かっていない事が多く、その解明に多くの研究者が取り組んでいます。ブラックホールが作られる原因はいくつか考えられていて、その一つに中性子星(※)の合体があります。2つの中性子星は重力波の発生により合体しますが、磁場の影響も大きく受けています。このため、ブラックホールの成り立ちや進化を探るためには、磁場の変化を調べる事が重要です。研究チームは中性子星がもつ磁場に着目し、「京」を用い、合体時の磁気の流れのシミュレーションを世界最高の解像度で行いました。従来は、合体後に形成されるブラックホールの周りのガス円盤の中で磁場が増えるとされていましたが、その前の過程で磁場が増える仕組みを明らかにすることができました。
※中性子星…中性子を主成分とする極めて高密度な天体。太陽のおよそ 10 倍以上の質量をもつ恒星が超新星爆発を起こした後、その中心核から作られる。1cm3あたり10億トンという超高密度になる。
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